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写真なんて怖くて撮れない^^;第80国会 [25th June 2002]
The 80th National Assembly



 6月末はブータンでは年度末、そして国会も6月下旬から開催されます。現在は年1回の開催となっています。今年は第80国会、06/25(Tue)から開催でした。 配属先である国家計画委員会事務局 (Planning Commission Secretariat)はSAARCビルの中に入っていますがこの中の会議場は国会の会場としても使われていて、 つまり、毎日国会議事堂に通っているようなものなのです(^^)。ブータンの国会は150議席の一院制で仏教界の代表が10人、ロンポ(Lyonpo=大臣)やゾンダ(Dzongdag=県知事) などの政府の代表が35人、そして選挙で選ばれる国民の代表が105名という構成になっています。

Trashichho Dzong & SAARC Bld. タシチョゾンとSAARCビル SAARC Bld. (There is National Assembly Hall.) SAARCビル(国会議事堂は中にあります)


 傍聴券があればだれでも傍聴可能とのことで、「いつか傍聴しに行くべ」そう思っていました。ただし議論はすべて現地語であり国語でもあるゾンカで行われ、 ネパール語については通訳(<ヘッドホンで聴ける)があるそうです。

 国会の会期が始まる前日である06/24(Mon)に前哨戦事前の報告などが始まって、その日からものものしい警備となりました。 入り口ではボディチェック、カメラチェックもありました。(<自分は最初の数日は通用口?から入っていたのでその間はそれほど厳しくなかったです。) 入り口の立て札によると 「武器持ち込み禁止」「マッチなど持ち込み禁止」「カメラ・ビデオカメラの持ち込み禁止」「携帯電話などの持ち込み禁止」「13歳以下と酔っぱらいは立入禁止」だそうです。 Canteen へ行くのにも一旦外へ出なければいけないなくなり、当然入る際にはボディチェックが待っています^^;。

 国会の初日06/25(Tue)も普段通り通用門?から入りました。もちろん念のためそこにいた警察官に「ここから入ってイイ?」と確認をしてから入りました。 するといつも自分が歩く道沿いに白ではない Kabney をした方々が多数・・・。何人かは帯刀していました。や、やべ。でも引き返すこともできずに普通に^^;通り過ぎました。 総理大臣(たぶん)に"Hello, how are you ?"と聞かれて冷や汗たらたらでしたが・・・。

 06/27(Fri)の朝、普段通り配属先へ向かって歩いていると、後ろから RBG (Royal Body Guard)の車が来ました。「もしや」と思うと案の定、"BHUTAN"ナンバーと"BHUTAN 3" ナンバーの LAND CRUISER がかなりのスピードで続いていました。国王陛下と皇太子殿下の車を見てしまいました^^;。(というほど珍しいことでもないのですが。 07/01(Mon)の朝にも見ました。)

 07/01(Mon)の朝に配属先の方が国会傍聴券(第80国会の期間中有効)を手配してくださいました。なんとその表紙には"DIGNITARIES GALLERY PASS"。 単語力のない自分は"DIGNITARIES"って何?という感じで普通の傍聴券だと思っていたのですが、辞書で調べてみると「位の人,高官,高位聖職者,高僧」と書かれていました。 ザイー・・・。(傍聴券には何種類かの種類があって色がちがうようです。"DIGNITARIES"は白でした。)

 さっそくそれを使って07/02(Tue)に傍聴してみました。09:30に鐘の合図で入場となりますが、それまでは会場に入ることができません。合図とともに国会議員も傍聴者も 入場を始めます。会場の中はなぜかひんやりとした空気でした。きっと国王陛下がご入場されると全員で起立をするものだと思っていたのですが、 国王陛下ではないえらい人の着席に合わせて着席してしまい、国王陛下のご入場の際には着席したままでした。今日の議題は何だかわかりませんでしたが(<ブータン人の カウンターパートに通訳を頼んで傍聴券の手配までしてもらったのですが"DIGNITARIES"とは席が別になってしまうらしく同席できませんでした。)、ブータン南部の サンドロップジョンカ(Samdrup Jongkhar)やサルパン(Sarpang)といったゾンカック(Dzongkhag=県)の名前や、 ULFA (アッサム統一解放戦線・ウルファ=United Liberation Front of Assam)や BSF (ボド防衛軍・Bodo Security Force) といったインドの過激派やゲリラの名前が何度も出てきていたのでおそらくその方面の治安問題についてであったと思われます。

 発言するためには起立して司会者?の目について、そして指名されると発言ができるというシステムで特に順番や時間の割り当てはないように思われました。 指名されると数人に1台くらいの割合で設置されているマイクのある場所へ移動し、自分の主張・意見などを述べるというシステムになっているようです。 ヤジなどは全くなく、静粛な雰囲気でした。前方のステージのさらにその上の台?の中にお座りの国王陛下は特に発言はされず、聞き入っていらっしゃるようでした。

 来年はゾンカを少しは理解できるようになって、いろいろとセレモニーもあって興味深いらしい初日を傍聴してみたいと思いました。

 それにしても国会期間中は各地から身分の高い方がお見えになることもあって、駐車場が LAND CRUISER で埋まります。 写真を撮ると警察官が飛んできそうなので撮りませんでしたが、ずらーりと LAND CRUISER が並ぶ風景は壮観でありました。



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