2回目の出張(ウォンディフォダン) [28th April-4th May 2002] Part1
2nd Offical Trip to Wangdue Phodrang Part1
今回の出張は日本では「ごおるでんういいく」なるものらしい4/28(Sun)から5/04(Sat)までの7日間、行き先はティンプー(Thimphu)から車で3時間弱のウォンディフォダン
(Wangdue Phodrang)です。初日は移動日、昼食にちょうどいい時刻にウォンディフォダンに着けるようにと決めた出発時間は10:00でした。
10:00にドライバーに迎えに来てもらってオフィスでパソコンなどの荷物を積み込んで10:30に出発という予定でしたが、ドライバーが来たのは10:25でした。
「ま、10:59までは10時だからいいか」とまたーりと構えることができるようになったのはやはりブータンペースでしょうか^^;。
- 28th April 2002(Sun) ■ 出張1日目
ウォンディフォダンまでの道のりは前回の出張と全く同じなので細かいことは省略します。唯一の違いといえばドチュラの手前のホンツォ(Hongtsho)チェックポストで
「今回もセルフサービスか?」と思っていると、チェックをしに職員が現れたことくらいでしょうか^^;。半月前と同じ風景を見つつ(今回もドチュラは曇りでした)、
ウォンディフォダンに着いたのは 13:30 ごろでした。ウォンディフォダンのゾンの対岸に見えるブータンにしては住宅の密度が高い集落はリンチェンガン(Rinchengang)で、
ゾンの建築のためにやってきたインド人たちの子孫の村だそうです。
予約していたホテルオーチャード(Hotel Orchard)にチェックインしようとしましたが「部屋の鍵がない」と言われてしまいました。お茶して昼食を待っていると
(<ここは注文してから出てくるまでとても時間がかかることで有名^^;。)ようやく鍵が見つかったようです。部屋に荷物を運び入れて昼食を食べていると
日本人の男性ツーリストとそのブータン人ガイドさんが入ってきました。1週間ほどの日程でパロからブータンに入ってティンプー・プナカ(Punakha)・ウォンディフォダン
(Wangdue Phodrang)・ハ(Haa)と回ってプンツォリンからインドへ抜けられる予定だそうでした。
しばらくすると今度は日本人女性2人組のツーリストとそのブータン人ガイドさんが入ってきました。
さきほどの日本人男性ツーリストとは入国のときの飛行機が同じだったそうです。タシガンやタシヤンツェとはちがってツーリストの方も多数(?)お見えになるようです。
リンチェンガン
|
ウォンディフォダンの街
|
その後、男性ツーリストとそのガイドさんとでホテルの向かいあたりにあるゾンカックキャンティーン(Dzongkhag Canteen)へ行きました。
ガイドさんおすすめの早くてうまいお店です。(<一般にブータンのレストランは出てくるまでが遅く、
また頼んだものの調理がすべて終わってからまとめて持ってくるという特徴があります。何か早くできそうなものを注文して「これは先に持ってきて」
と頼むのが空腹時の重要なポイントです。) そこで紅茶をごちそうになりました^^;。
その後、一緒に街の中にあるお寺・ラダックナクツァンを見学させていただきました。ブータン人のガイドさんがいるといろいろと交渉や通訳といった
便宜を図ってくださいます。(日本人だけで行くと入れてもらえないことが多いようですがガイドさんなどブータン人がゾンカで交渉してくださると入れることもあります。
また、お寺では英語が通じないことが多いです。)
日本人ツーリスト&ガイドさんと別れてからホテルに戻ると「日本人ですか?」と日本語で話しかけられました。「ま、また日本人?もう日本人は勘弁^^;」と思いましたが
今度は日本語の上手なブータン人でした。半年ほど日本に滞在されていたそうで、イントネーションなどが優しい感じの日本語をきれいに話されていました。
その後、ブータン人(ようやく仕事に関係するブータン人が登場^^;)の、今回の対応を主にしてくださるDSO(Dzongkhag Statisical Officer・県庁の統計担当の職員)
が会いに来てくださり、お茶をして明日からの進め方などについて打ち合わせをしました。若くてやる気満々、とても親切、明日からはきっと順調に進むでしょう、
そう思いました。が、しかし・・・。
ウォンディフォダンゾン(1)
|
ウォンディフォダンゾン(2)
|
- 29th April 2002(Mon) ■ 出張2日目
9:00にウォンディフォダンゾンに出勤しました。本来ならまず参加人数を聞いて、机などをセッティングして、
それからパソコンやプロジェクタのセッティングを始めるべきところですが正確な人数がわかりません。「20人くらい」と聞いて、それだったら広い部屋がいいですねえ、
ということでご自慢の(最近改装したらしい)会議室を借りることに一旦は決まりましたが鍵を持っている職員さんが休暇中ということで会議室は使えず、
結局は例によって2クラスに分けることに決定しました。(<会議室も困まりますが「トイレの鍵を持っている人が休暇中」っていうのはいかがなものでしょうか^^;。)
そのうちティンプーのパソコンショップからパソコンが店員付きで^^;届きました。が、電源ケーブルの長さも考えない危なっかしい作業ぶり、
早く帰ってもらわないとこちらのセッティングができないので仕方なく手伝う羽目になってしまいました。(<そこの社長、なかなかやり手らしいのですが、
最初からそれを狙っていたのかも・・・。特にブータンではパソコン関係の電源ケーブルの種類が混在しているので変換プラグがたくさん必要になってしまいます。)
ディスプレイのケーブルは忘れてくる、マウスは壊れているなどの不具合はありましたが、ひょっこり現れたそこの社長がマウスは修理して、
ケーブルはどこかから調達してきました。
しばらくしてからダショーゾンラップ(Dasho Dzongrab=副知事)、その後ダショーゾンダ(Dasho Dzongdag=知事)を表敬訪問(?)しました。
ダショーゾンラップは自分が通っていた高校のある市に数ヶ月間住んでいたそうでびっくり、ダショーゾンダは「おまいらもっといいホテルに泊まってリラックスすれ」
とポケットマネーで超高級ホテルであるドラゴンネストリゾート(Dragon Nest Resort)を予約してくださり、これまたびっくりでした。
(<あと、ダショーゾンダの握力の強さにもびっくり^^;。)
そんなこんなで具体的なセッティングがあまりできない間に昼休みになってしまいました。昼休みには荷物をパッキングしてホテルの引っ越しの準備をしなければいけません、
が、突然のキャンセルにホテルオーチャードのお姉さんは怒って当然、しかしこちらもダショーゾンダのご指示とあらばどうにもなりません。
(とてもこわいダショーゾンダなのですよ。) こんなときにもブータン人が間に入ってくれると丸く収まります^^;。
結局は普通に1泊分の代金を払って無事に引っ越しをすることができました。
午後も結局はワークショップを始められずにセッティングの時間になってしまいました。そのうち「午後からワークショップやるんだけどさぁ、興味があったら来ない?」
なんて感じでDSOの内線電話攻撃が始まりました。10人でも多すぎるくらいなのに、さらに増やさなくても・・・。結局いただいた参加者リストを見るとなんと28人。
ザイー・・・。
ドラゴンネストリゾートの部屋
|
部屋からの景色
|
そんなこんなで初日が終わってしまい、引っ越し先のドラゴンネストリゾートへ移動しました。1泊1室Nu.1,200Nu(3,200円)以上もするという、
ツーリストが泊まるためのリゾートホテルです。(少なくとも協力隊員が出張で泊まるホテルではないことは明らかです。) 部屋に入ってさっそく「ザイー」、
カーペット敷きで広々、お湯も出ます。(ぬるいお湯しか出ませんでしたが^^;。)
テレビはありませんがなぜかテレビの線らしい線もありますし、電話もありませんが電話の線らしい線もありました。(インターネットにつなげっちゃいました、ザイー。)
こんな高級リゾートホテルに泊まってしまっていいのだろうか、そう思いながら眠りにつきました。
- 30th April 2002(Tue) ■ 出張3日目
ようやくワークショップを始めることができました。が、電話回線の質の問題か、スピードが遅くてインターネットが使い物になりません。とほほ。
あー、消化不良です。ウォンディフォダンでは昼食はゾンカックキャンティーンで、夕食と朝食はホテルでというパターンがすっかり定着しましたが、この日の夕食時、
ゴを来てホテルのレストランでブータン人のふりをしていると、後からやってきた日本人ツーリストに「あの人たち、ゴ来ているけど日本人だね」とばれてしまいました。
腹いせに下手な英語で話し続けました^^;。
他には海外からの視察団っぽい外国人(<人のことは言えない)団体がいました。テレビ局のようなカメラを持ったブータン人がその中にいらっしゃったので話しかけてみました。
この国でテレビ局と言えば BBS (Bhutan Broadcasting Service) しかありませんが、BBSではなくて農業省の職員とのことでした。クラス9(日本の中学3年生に相当)のとき、
17歳で結婚されたそうです。(大きなテレビカメラなのは単に「古いから」だそうです^^;。) レストランの味は良くも悪くもツーリスト向けとったところでしょうか。
普通に頼むと外国人だということで辛さを控えめにされてしまい、かといって「ブータン人向けで」と言うと大変なことになりそうで・・・^^;。
- 1st May 2002(Wed) ■ 出張3日目
この日も電話回線の質が悪くてストレスを感じながら(間を持たせながら?)のワークショップでしたがなんとか乗り切りました。明日は祝日、楽しい(^^)遠足(じゃない^^;)です。
ワークショップ終了後、一緒に来てくださることになった若い女性3人が「明日のお弁当、何にする?」などと打ち合わせをしてくださっていました。
ホテルに戻って夕食時には日本人ツーリストを2組見ました。「よーし、パパがお金稼いだからみんなをブータンに連れて行ってやるぞ!」といった雰囲気の家族連れと、
1人旅の方のようにお見受けしましたが話(あるいは邪魔^^;)はしませんでした。