日本の献血制度の概要

【だれが運営しているのか?】

日本赤十字社(日赤)です。その中の血液事業本部という組織が仕切っています。

【集めた血液はどう使われるのか?】

日赤の一組織である血液事業部の下位組織である血液センターにおいて検査・製剤などの工程を経て、医療機関の注文に応じて届けられます。 制度的には血液製剤(輸血用血液など)は医療機関が仕入れる薬と同じ扱いです。なので血液製剤には薬価が設定されています。

【経費はどうなっているのか?】

血液製剤の売上などによって賄われています。血液バッグ・採血キットの代金、人件費、検査費用、献血バスの費用や献血ルームの家賃などが経費です。 ちなみに血液製剤の薬価は200mL赤血球製剤で8,000円くらい、400mL赤血球製剤で16,000円くらいです。血小板の製剤だと20万円近いものもあります。

【ただで集めた血を金額を付けて売るとはけしからん!】

相当な経費がかかっているのは事実なので「ただで集めた」は当たっていないと思います。ただし人件費を含め、経費が適切なのかは知りませんが。

【血液センターの職員は公務員か?】

公務員ではありません。分類するなら「団体職員」となります。

【相当儲かってるんじゃない?】

日本赤十字社では血液事業の収支も公開しています。インターネットで探してみてください。数字の上では「儲かっている」とは判断できるようなものではなさそうです。 ただし、天下りが退職金がおいしい目をしている可能性も否定できませんし、残念ながら仕事の割には給料が高い職員がいるのも事実でしょう。

【で、献血はどこでできるのか?】

献血ルーム、一部の血液センター母体、移動採血車で可能です。献血ルーム、献血を受け付けている血液センター母体は献血はどこで? でご確認ください。移動採血車の予定は管轄の血液センターに聞くとたぶん教えてくれます。

【なんで最近金券くれなくなったの?】

「金券類の配布=買血」とみなされると法律上困ったことになるからと言われていますが、外国の製薬会社が「事実上の買血じゃねえか、なんでうちらの買血由来の 血漿分画製剤だけ閉め出そうとするんじゃ!」と文句をつけたという話もあるみたいです。ドサクサ紛れの経費節減という噂もありますが、金券類の配布をやめても、 その代わりに明らかに500円近くしてもおかしくない景品を出している太っ腹なところもあります。